愛犬・愛猫を「家族」のように迎える人々が増えるなか、ペットの健康やケアに対する関心も年々高まっています。そんな中、ヒト向けで注目を集めたカンナビジオール（CBD）などのカンナビノイド成分が、ペットのケア領域でも静かに注目を集め始めています。本記事では、ペット用CBD製品の市場動向、法規制、安全性、そして飼い主が気をつけるべきポイントについて、信頼できる情報をもとにわかりやすく解説します。
Contents
1. ペット用CBD製品とは？
海外では、犬や猫向けのCBD製品として「オイル」「スナック」「皮膚用クリーム」などが登場しており、日本国内にも徐々に広まりつつあります。主にストレス軽減や加齢に伴う変化への対応を目的とするケースが多く、自然派・代替ケアを求める飼い主にとっては注目の選択肢となっています。
特に、ペットフードとして扱われるCBDスナックやオイルは、法規制をクリアした形での販売が可能なため、実店舗やオンラインでも取り扱いが増えています。
2. 日本での法規制とCBDの取り扱い
日本では、大麻取締法により大麻草由来成分の取り扱いが厳格に規制されていますが、「成熟した茎および種子由来」であり、かつ精神活性成分であるTHC（テトラヒドロカンナビノール）を含まない場合に限り、CBDは取り扱いが認められています。
なお、CBD製品に含まれるTHCについては、厚生労働省が定める残留基準値以下であることが求められており、製品ごとにCOA（分析証明書）などで確認できます。飼い主としては、基準値以下であることが明示された信頼できる製品を選ぶことが大切です。
3. 飼い主が注意すべきポイント
◼メリット
• 自然な成分で、心軟なケアを尋ねる高意識層の関心を引きつけています
• CBDは非精神活性成分であり、THCのようなハイになる作用はありません
◼デメリットと注意点
• 現時点では、動物向けCBD製品は「動物用医薬品」としては認可されておらず、あくまで「ペットフード」や「補助素」としての可能性のもの
• 用途表示の中に、病気名を指定した補欠的な効能を唱えることは許されません
• COA(分析証明書)や第三者檢査を見ることで、THCの残留が解析值の基準以下であることを確認しましょう
4. 今後の展望
ペット用CBD市場は、今後も成長が期待される分野です。ペットの健康やQOL（生活の質）を重視する飼い主の増加に伴い、信頼性の高い製品や情報へのニーズも高まっています。将来的には、より厳密な法整備や科学的エビデンスが蓄積されることで、獣医師が推奨できる製品の登場や、適切な使用ガイドラインの整備も進むことが期待されます。
まとめ
ペット用CBDは、「自然由来のケア手段」として注目される一方で、現時点では法規制やエビデンスの不十分さも存在します。飼い主は、法的基準や成分表示をしっかりと確認し、信頼できる製品を選ぶことが重要です。正しい知識と選択で、大切な家族であるペットのよりよいケアにつなげていきましょう。
